詩人:剛田奇作
あなたに手紙を送ります 宛先は最後まで書けませんポストには入りません風に飛ばします開くと中身が消えてしまうかも知れない不思議なインクを使いました もちろん消えないかもしれません文章は一行しか書けませんこの手紙は十年に一度しか出せません ねぇ 世界中から言葉が無くなり 私達が思いをこの手紙でしかやり取りできなかったら どんなに美しい言葉たちが 世界に溢れているでしょうね