詩人:甘味亭 真朱麻呂
人生 粋がるなかれ
人生 甘く見るなかれ
人生 かるく見るなかれ
人生 用心怠るなよ
いつどこでなにがあるかわからないから
災厄にめぐり会わないような路ははっきり言ってひとつもない
それよりどうその災厄に対応するかを考えるのが得策だよ
だから なにがあるかわからないから
用心のため 少しでも災厄を防ぐため悲しまないようにしたいなら粋がらず強がらずに素直に車掌に従いなさい
嫌々だろうとなんだろうとけっきょくは自分のためだ
他人のためじゃない
大丈夫 誰もおなじだよ
笛をならされる前に
一歩でも後ろに下がりなさい
慣れほどおそろしく愚かな気持ちはないよ
慣れてくると人間は用心が希薄になるから
慣れなんかない
思いこみだ
だから粋がるな
そう理解しなさい
そのうえで
そのうえで
従うのはあくまで自分のため
それでいいじゃないか
平和的解決にも結びつくよ
それが一番平和だ
いざこざはいやだから
そうだ そうだ 言われる前にさあ実行
ゆがんだ気持ちでかまわない
大切なのはできるかだけだ
黄色い線の内側にお下がりください…
聞こえる前に
自信ありげに下がっていられれば上出来さ
つま先だけでもでてちゃ危ないんだ
なるべく自分を大切にしなさいという優しい警告だよ
うるさいと思うなら不器用でもいい気持ちが曲がっててもいい
だから そうさ
黄色い線の内側で静かに祝福の時を待とう…
ほらしばらくすれば期待の電車がくる
たくさんの希望を乗せて 信じる者は救われる そんなうたい文句もありがちウソじゃないかもしれない
そう思う 僕は思う
君はどうかしらないけどさ。