詩人:みあ
甘い香りが煙をかき消して
活字を引き止める
音漏れの激しい隣も
気にとめたりはしない
待ち合わせを気にしているのに
甘い香りは容赦なく包んできて
もう出なければ間に合わないという時も
強引な訳ではなく
ただ誘惑する
初めての時は
綺麗だった
いまはもう
気付けないと思う
見つけられないのかもしれない
見失った訳ではない
あれは幻だったのかもしれないのだから、
待ち合わせに遅れて
予定が狂っても
白はいつでもやわらかいから
解かれるのだろうか
ただあたたかくて
それが甘い香りなら
2006/11/12 (Sun)