詩人:soRa
高層ビルの隙間で
孤独の寂しさと
人恋しさの果てに出会った二人
欲望に逆らうことなく
悲しく体を重ねた
言葉さえ交わすことなく
時間は柔らかくすぎて行き
互いの名前すら知らないまま
向かえた二日目の朝
彼女は温かいコーヒーを入れた
砂糖の数を尋ね
言われた通りに綺麗な星の形をした
角砂糖をひとつ沈めた
それはとても優しく溶けて行き
二人の時間を静かに止めた
ほんの一瞬だけの愛の交わりだった
二人はまたビルの隙間にそれぞれ消えて行き
寂しさを募らせて行った
2003/08/14 (Thu)