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詩人:チェシャ猫
こぼれた涙の分だけ人は強くなれる
いつか聞いたその話が本当なら
明日はまた少し
成長した僕がいるのかな・・・
そう
いつのことかはもうはっきり覚えてはいないけど
その日君の口からこぼれた
ゆったりとした優しいメロディーは
今もまだ僕の耳の片隅で
そっと流れ続けている
痛みの雨が降りつける
静かな十字路で
二人 逆の道選んで歩き始めた
背中に映るあの日の僕たちが
寂しく見つめ合っている
きっとこの雨もいつかはあがるだろう
いずれは虹もかかるだろう
そうして僕はまた
空を見上げることができるだろう
涙で滲んだその景色の向こうに・・・
そして雨の空を悲しく映し出す水たまりに・・・
忘れられている何か
拾いながらまた歩いていこう
いつの日かきっと笑って思い出せる日がくるだろう
花の色も雨のひほひも君の笑顔も