詩人:どるとる
ひらひら ひらひら
ひとひらの花びら
散るのを見たよ
ひらひら ひらひら
ひとひらの花びら
土に還ったよ
生まれるように
咲いた日
あんな記憶
こんな記憶
たくさんの記憶の中
花びらは風に揺れながら ここからの眺めを見ていたのかな
話すことも 笑うことさえできない花びらだけど てふてふと戯れると なんだかきれいにその身を染めた
恋するように 頬を夕日の色に染めた
ひとひらの花びらがひらひら ひらひらり
風にはこばれ たゆたうのを見ていたあの夕暮れ
僕らもあんなふうに限られた時間の中を漂うように たゆたっているんだね
宛のない旅の中
瞳に映る 街の中
幸せを探すように
誰もが散りゆくまで生きるのさ。