詩人:甘味亭 真朱麻呂
人は誰でも悲しい道化師(ピエロ)
日常というサーカスでうその笑いを振りまく 自由に泣けずに人はみんながまんで本当を箱にしまう鍵をかけて
偽りは人を強くするのか 仮面で感情を隠す街は今夜も独りよがりなパーティーでお祭騒ぎ
七色の電飾で光り輝くメリーゴーランド
白い木馬はまわる
不思議なチカラで空を飛ぶことだってできる気がする夜
まわる思い
まわる世界
涙することも本気で笑えることも素直にできる世界
偽りには負けないよ 雨降りの日だって笑顔はきれいだろう
人生という世界では笑顔と涙はセットだから涙なしには笑顔も輝かない
ためしに笑いばっかの世界に行けたとしてもすぐにあきる
それは張り合いがないから
そのとき悲しみの必要性をあらためて知るだろう
綱渡りもそう思えばこわくはない
笑ってピエロ演じるより泣き虫ピエロ演じるほうがすてきだよ
手をふっておどけちゃって僕はピエロサマになってきたな
僕は鏡に映る泣き笑いする僕にさよならするため今あたたかい涙流そう 涙流そう
そんなピエロなら僕はなりたい なってみたい
きらめく光は最果てまでも届くほどのつよい輝き
闇の中にひとすじの流れ星 いくつも流れてく 流れてく
僕は弱虫なピエロ
だけどやさしいピエロになりたい なってみたい
飛び上がる気持ちはまるでボールのように跳ねる 跳ねる
笑え 笑え 世を笑え
笑え 笑え 泣きわめく自分に笑え
涙するのはそれからだよ
泣きそうになったら笑ってみなされ
シャララララ…
シャララララ…
瑠璃色に輝くピエロ服まとって琥珀の満月の下
僕は華麗に踊る。