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[140679] 沈まない太陽

詩人:甘味亭 真朱麻呂


明けない夜はない
だけどそのために明けてしまったら都合が悪い夜ならばある
何ひとつ常識やルールからはみ出さずリアルをつらぬいて続いていく世界は今日もただ日が暮れただけで明日まで少し不安を残しそれを持ち越しただけ
つかの間の安らぎに身をまかせて色のついてない夢を僕や君にみせるだけ

少女は車輪を回す
一生懸命に回す 回す 回す 夜も朝も
少年はそれをただ見てるだけ そんな愛なら今すぐ捨てたほうがいいかなあ
沈まない太陽がそこにあるなら遭ってみたいもんだよ

嫌いなものを嫌いにならず好きになれたとしたら素晴らしいね
だけれどそれは思うよりむずかしい話かもしれない
僕の場合は世の中すべてだから
光あるところかならず影は揺れる
足元照らす月明かりはどこかはかなげでまるで影をおびた君のよう
なんかいろんなことで泣きたくなる
穴のあいた風船 気づかずに膨らませようとするように意味のない日々でどんな意味を見いだせというのか
教えて 神さま…?

悲しい涙と縁を切れる場所と人を僕にください 見渡す限りの見える景色はあまりにせつない
幸せな未来だとか素晴らしい夢とかひとつも要らないから
そのかわりとは言わないけどどうかふるえる僕に慈悲を…
はじめて神さまに話しかけるね
ちょっとはずかしいや

明けちゃう夜と止められない時間と無慈悲な理屈にとらわれた手足 そして心
もう僕は身動きすらとれない
息をするのも心なしかくるしい

なんだか悲しい今を抱えちゃってるけど人の宿命なのかなとも思うよ
自分をはげます思いつく限りの言葉はどれもがむなしくて言葉にするのもためらわれる程さ

当たり障りのない他人との会話の隙間にある壁 壊せない壁
今も
真っ赤に燃える空
鳥も巣に帰る
僕はそんな当たり前な景色を見て泣いてた
僕も家に帰りたくなったから。

2009/03/02 (Mon)
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