詩人:甘味亭 真朱麻呂
うまく歩くのにもコツがいるもので空にも上手に飛べない鳥がいる
変じゃないよ
おかしくないよ
足が生えてるからって
それを誰もがうまく使いこなせるわけじゃない
生き方だっておなじさ
それぞれの生き方がある
話すのだってなんだってそれぞれ速さがある
一人一人ペースがある
無駄なくらい急がせる世の中だけどもう少しのんびり歩かせてほしいよ
僕ら人間は兵隊でも憲兵でも軍隊でもないから
生きるのに急ぐ必要なんてないのさ
深呼吸する時みたいに胸の中に風を送り込んで
それと一緒に捨てらんない願いを外に吐き出して叫びたい 叫びたい
生きていくという痛みと日々痛みを増してく負ったキズがズキズキ痛んだら我慢せず叫べたらいいのに
気づきゃキズだらけの翼が今にももげそう
生まれたままの翼でどこにあるかもわからない自分の居場所というものを探しても見つかるかわからないが旅に出ようと思う
生まれたままの姿でいくらでもつけるうそに身を飾らないでなるべく本当のことを胸を張って言えるように強い風に逆らって進む
正義や悪
誰かの声 自分の声
他人の意見 自分の意見
基本 応用 裏 表
偽り 真実
建て前 本心
いろんなものに左右されもまれながらなにがいいか悪いか計って生きる
だいたいのことは答のない世界でなぜかいも返事をせかされながら都合のいいことだけに答がある
そんな現実にけ飛ばされ殴られながら
ボコボコになっても消えない夢を追いかけて
風も真っ二つにするほどのいきおいでキズの癒えない翼で飛べるところまでゆく
休みながら 眠りながらたまに月見酒酔いしれながら僕はこの世界のどこかを今日もこの身ひとつで飛ぶよ
この世界にひとつしかないのに誰もたぶん欲しがらない翼で
この世界にひとりだけ僕だけがその翼のキズに涙を流し翼に秘められた悲しくも美しい物語に心を乱す程の愛をみる。