詩人:甘味亭 真朱麻呂
不安と期待の
希望と絶望の
涙と笑顔の
いろんなもののあいだにはさまれて僕らまるでちゃっちいサンドイッチ
油じゃなくて汗でべたべたの身体を拭いてなんとか生きる
生き甲斐はそこで笑う
人によっては遠くのほうで笑う
生きる人は皆
生きるのに前向きな人ばかりじゃないから
金のため 自分のため我欲を見つめて生きる人もいるけど
生きてるだけえらいよ
生きてるだけえらいよ
死ぬよりは何倍もえらいよ
サンドイッチのあいだで我慢してる人は皆
涙で絶望を濡らし希望までも涙で濡らす僕はたぶんえらいよ
それだけでずいぶんえらいよ
あえて言わないけど本当は自分ほめたい
自分だけ 自分を一番ほめたい
傷つく自分を見つめて痛みも自分が背負う はげしい痛み
それに我慢して生きてる僕をえらいと思わずなんと思うか
僕にはわからない
僕には見つからない
だから僕は僕自身をほめる 僕自身をたたえる
えらいとたたえる
傷口に涙を落とす
やさしくなでる
サンドイッチのあいだで
サンドイッチのあいだで
具みたいにはさまれながら
必死に悲しみにたえて たえて たえる
泣いて泣いて泣いて泣き明かす
笑って笑って笑って笑い明かす
そんな日々の中で僕は生きる 僕は生きてる 明日も生きたい
それでも なにがなんでも
なにが起きても
それが悪だとしても
それが善だとしても
関係なく続ける
僕は繰り返す
悲しい嬉しいサンドイッチとして生きる日々
不思議と痛みはだんだんなれてくる
不思議とほろ苦さはだんだん薄まる
けれど決して消えはしない悲しみ
決して消えはしない痛み
向き合って
今日も僕
またひとつ歳をとりそのぶん終わりへ一歩近づく
ただそれをふーんとすます
いつものようにまるで夢のように 今日もまた僕は。