|
詩人:甘味亭 真朱麻呂
傾けたグラスからこぼれ落ちる赤ワインが血みたいではきそうになる
それはとても現実とはかけ離れた物語
空に浮かんだ三日月が僕を照らす
静かな夢の中
面倒なことはイヤだ
静かな夢見たい
イヤなものはイヤだ
こんな世界
ずっと続けば
やがてあきるさ
でもおなじ繰り返しだ
そのぶん楽は楽だ
でもあきるさ
好きでも嫌いでもないけどどちらかで言うなら好きになれそうもないって言うけど
うつむいた瞳からこぼれ落ちる涙は冷たいまま 僕を時の外側へ追いやったまま
時間という時間を閉じ込める ネジを巻くふりをしながら
笑顔のすばらしさを鼻で笑う 鼻で笑う
だから好きにはなれそうもない
僕はそう思う。