詩人:甘味亭 真朱麻呂
私には足がないから明日には行けないわ…
心配ご無用
足がなくても明日にはかならず行けるさ
ぼくには才能がないから夢は叶わないよ
心配ご無用
夢がなくても生きるには支障はないさ
俺には決断力がないから前には進めない
心配ご無用
進めなくても時間は自動的に流れるから
そう ぼくらがなにもしなくてもなににおそれていようとまるで謀ったように時間はぼくらの前に静かに降り立つ
ひざまずいても土下座をしても関係ないね
明日は足がなくたってなにがなくてもやってくるからだれも逃げられない
追いかけなくても逃げ回っても気づけば明日は長い眠りのあとにあらわれる
ぼくらは常に明日の中にいるのにただそれに気づかず生きてるからわからないだけでぼくらは明日といういくつもの変わらないようで大違いな世界の中で一生を過ごす
言い訳などその中ではなんの役にも立たないゴミ同然です
それより大切なことは料理に味付けで塩コショウをまぶすように基本的かつかんたんなことを身につけておくことです
つまり言い訳なんかする前にダメもとで現実と正面からつっこんでみろってこと
どんなに巧妙な言い訳も爆笑もののジョークも結局は生きるという悲しみから一時的に逃れるつかの間のいやしでしかないからそれならダメもとで挑むことで自分の限界で行けるとこまで行く
足がなかろうが足が遅かろうが
明日に行けないなんて言い訳にはならないことくらい知ってても言ってしまう自分ややさしく通してしまう自分をたまにはきびしく断って現実に宣戦布告言い渡すのもいいじゃないか よかろうもん
ねぇ ぼくよ どうお思いでしょうか?
選ぶのはまた逃げの道ですか?
ぼくはただ問いただすだけ その選択になんの文句もつける気はない
ただ逃げ続ける自分がちょっとだけ悲しかった
でも同じだけ愛しかったんだ。