詩人:どるとる
空いた穴をふさぐのは
誰かの優しさ
誰かの笑顔
悲しそうだね
そう思うなら
優しくしてよ
少しは心配してよ
空いた穴から流れるのは涙だけじゃない
笑顔もそこから消えていく
ほら 夕暮れ あっという間に カラスも鳴いて 電柱の影も街灯の下 長く伸びて
切なくなる
空いた穴を 隠すのは気休め程度の手のひらさ
だけど 嘘や強がりじゃ 簡単に 悲しみは溢れ出す 滲み出す
隠せない ごまかせない
だから 優しさがほしいのさ
だから 笑顔がほしいのさ
人は一人なんかじゃ笑ってみてもむなしいだけだからね
人は一人なんかじゃそれほど何もできない
時間持て余してばかりだ
お金は貯まる一方だ
それじゃつまらない
だから 欲張りな人とでも 同じ時間を過ごしたい
空いた穴から さみしさが たずねてくるから
だから 穴をふさぐのは
誰かの優しさ
例えば君の笑顔
君の笑顔さ。