詩人:どるとる
いつのまにかひとりのさみしさの痛みを忘れていたらしい
君が去った部屋に
ひとりきりの僕は
そのさみしさにさえも気づけずにいたんだ
長いあいだ愛の生ぬるい風に当たっていたうちにそのさみしさは僕の中で消えてしまった
だけれどだんだん
日を経るうちに
痛みはよみがえり僕を傷つけはじめた
君のさみしさもこんな僕のさみしさと同じくらい まさかそれ以上なのか
暗い暗い夜にただ光を探していただけじゃないのさ
君じゃないとだめな理由だってあったはずなのになぜだろう言葉にできないや
でも確かに 愛してた
君だけを
吐き出すため息が申し訳ないほどわがままな自分をかばうように優しい
ああ なぜ僕は君を傷つけたんだろう
愚かなほど今は自分が憎たらしいや
君を傷つけた僕自身が
そしてそれでも君を好きなままの自分がとても悲しいや。