詩人:さらら
白いケント紙に
いつか花嫁の絵を画く
想像をした
次の頁は
屋上テラスの食卓
次の頁は
屋上テラスの小さな
ビニールプール
子供たち
季節の沢近く摘んだベリージャム煮詰めて瓶の中
沢でジュース冷やす絵を
おととし
朝 昼 晩と半年
ご飯作り続けていたのに
昨年は検査結果は進行
晩ご飯は ごく稀しか作らなかった
ソファーでよく横になり
合間作業している
家事をやっているのではなく
家事を手伝う範囲
運ぶ程度
こんなお嫁さんいやだよね
こんなお母さんダメだよね
向いてないよね
空白のケント紙に想像した
花嫁さんは健康だった
そのケント紙を捨てるか
別の絵を画くか
画くことさえ体気力 定まらない
ちょっと無理すると検査値よくなく
治療薬は増える
窓外の風向こう
あなたは なんだか
幸福そうで
ただ 私も 別のことで
微かでよい幸福
感じていたい
まるで結婚するように
そんな事しっかり意識、掴みたい