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[141380] ワンブックストーリー

詩人:甘味亭 真朱麻呂


人生は本を読むようなもんだね
今生きてる途中はつまり読んだぶんだけページの角を三角に折るようなもんだ
明日もそうやって生きたぶんしるしをつけてく
それは終わりある物語だからいつか読み終えてしまうけれど
それも人生の味ってもんだよ
ガムだって噛み続ければ味がなくなるし
飴だって舐め続ければ溶けてなくなるよ

だからそれと同じに人生にも尊い終わりが定められている
いつとは言えないけれどさ

今 僕らが描く新しい明日
真っ白いページに
少しずつ
そうちょっとずつ
描くよ 色を塗るよ
昨日とは違う変化を求めて つけて
日記みたいに変わりゆく日付の下にイラストなんかつけて描くんだ 描くんだ

ワンブックストーリー

一回きり ひとりに一冊 だいたい読み切り百ページ
どんなに小さく文字を描いても無意味さ
あとで拡大されるから嘘もバレるのさ

ワンブックストーリー

今日も僕は苦しみも悲しみさえそこに記すだろう

僕は僕とこれからも。

2009/03/22 (Sun)
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