詩人:さらら
少しずつあったかくなれば
木陰の沢に
ジュースやスイカを冷やす
その湿温を時折想いだす
ジュースは瓶でも缶でも
大人だとビール
休日は瓶
微か通過してゆく
その場所だけの風は
夏は天然のクーラー
この話しをすると
その湿度だと沢を
蛇は泳ぎだすよと
発想的 思い浮かべる人もいる
だから こわいと
そして別の人は 蛇が泳いで来る沢なら
金運と縁があるよと思い浮かべていた
長い川は縁 蛇は金運を
与えるそうで
さらさらきれいな沢で
スイカ冷やす側
蛇 泳いでいたとして
こわくとも
人間が沢で足冷やしているのと
同じことをやっているので
蛇から見れば
ビール瓶 抱えた人間は
怪獣のよに
でかいわけで
そんな発想の狭間
きれいな おぐしの
お婆さんが
沢で手ぬぐい濡らして
身体 拭いて 冷やしていた
子供たちが
冷蔵庫でない天然のクーラーで
冷やしたジュースを飲む
部屋に独りでいると
そんなことばかりよく想い浮かべてしまう