詩人:甘味亭 真朱麻呂
『愛しています』
言葉の重みもわからずに繰り返してた言葉
君ははたしてこんな僕の言葉をわかっていてくれるのか
言葉は一つ一つに魂がこもっていて
そんな軽はずみな思いじゃ誰にも届くはずもない
仮面を被った
やさしい偽りだけを唄う人の群の中
息を潜めて
突っ伏していた
そんなもの仲間でもなんでもない
ただの馴れ合いさ
『愛しています』
確かに美しい言葉ではあるけれど
今君に伝えるのはどうか
まだ自分の気持ちもままならないときに
『愛しています』は重すぎるから
せめて今は
『大好きです』このくらいで抑えておこう
そして時が流れ
いつか本当の気持ちをさらせるようになったなら
君に伝えよう
新しい気持ちで『愛しています』と。