詩人:山崎 登重雄
逢いたいと願うから
些細な仕草までも
面影が膨らんで
君を見つけ出してしまう
朝日のように
真っ赤に
夕日のように
刹那に
毎日のように
この身は
毎日のように
生れ変わる
人は何故これほどまでに
情念に駆られるのか
ただならぬ苦しい想いを
愛しく擁くのか
ただ好きというだけで
天地に烈しく叩きつけられながら
淡い夢に酔うのか
存在だけで幸せなのに
許せぬ気持ちに囚われるのか
諦めるほどに
諦めるほどに
逢いたいと願うから
空気の色まで読むように
全ての物語に
君をさがし出してしまう