詩人:甘味亭 真朱麻呂
「君はどんな場所でもどんな服を着ても絵になるね…
君が景色に入ればどんな名所も歴史あるお城もただの背景に過ぎなくなるよ 君を目立たせるための明かりのようなものさ
君は写真写りもいいとてもいい星のもとに生まれた女の子」
そんなおおげさなセリフさえ言えなくなるんだね…
君は来週 引っ越してしまうんだね
夕暮れをバックに君を乗せたトラックが走り去る記憶の中に焼き付いた風景
幼い君は必死に笑顔つくって僕に手を振る
手を振り返すだけでなにも言えなかったけど引っ越す前の日指切りしてまた会えたら結婚しようねと約束した
大人になった僕には本気でおぼえてるのも悲しくなるくらいせつない子供のから約束さ
君のほっぺにキスしたこと忘れてないでしょうか?
僕はおぼえてる
悲しいくらい
切ないくらい
君のことあのときはなんにも思わなかったけど今ならわかる
それは好きだって気持ちだったこと
あの日と同じ場所 同じ夕暮れ時 空の下 お別れをした橋の上 僕は泣いていた
ばかだよな
そんな昔のこと
本気にするなんて
涙もしょっぱいや
でもなんだかまた会える気がしてるのは気のせいかな 僕だけかなあ
涙のお引っ越し
僕も大人になるため新居へお引っ越し
君はどうだい?