詩人:どるとる
僕が見ていた明るい未来はくだらない幻でした さようなら
見上げた空には 一面の星空 美しいという言葉よりも
僕には自分の叶わない夢に 苛立ちを拭えず 誰彼構わず憎んだ
もう逃げ場はない
始まりも終わりもない
入り口も出口もない
生まれたときから
運命は決まっていた
僕らはどうせ最後には幻のように消えてしまう つかの間しか輝けない光だ
さようならを言わせておくれ もう帰らないあの人の後ろ姿に
一秒さえ戻ることはない日々の中 何かで取り返そうと 走るけど むなしさだけが時計を回す
幻だけが 瞼の裏で ぼんやりと 仄かな光を放つのさ
生きている意味なんか どこにも無かった
救いなどは かけらもなかった 神様のいないこの世界じゃ
笑うことも 泣くこともなんて むなしいのだろう
僕は次の言葉をすっかりなくして
会話を繋ぐことさえできずに 黙った。