詩人:soRa
いったい僕は何を期待し何を待っているのだろう
意味もなく背の高いこの街に生まれて
この街を通り抜けて行く人たちを見てると
時々たまらなく悲しくなる時がある
どこからかやって来た人たちは
たくさんの荷物を背負って
僕なんかよりずっと大きな夢を抱えて
とても大きく見えていたんだ
輝いていたしね
君と出会ったのは夜のネオンの中だった
精一杯背伸びをして
この街に呑み込まれないように必死だった
僕に夢を語ってくれた
他の人と同じように目を輝かせてね
決して楽しい事ばかりじゃないんだよって
そう言いながらも笑顔を絶やさなかった
彼女が大事にしていたギターとハーモニカが
僕の部屋の前に置いてあったのは最近の事だった
彼女が書いた寂しい詩と一緒に
ここを通り抜けて行く人たちを見ていると
たまらなく悲しくなるんだ
少し軽くなった荷物を背負って
出口を探してる人たちを見ているとね
僕はいったい何を求めているんだろう
誰かが残していったもの達が
重たく僕に圧し掛かっていく
悲しくて
悲しくて