詩人:アジス
信じることが嫌だった
なにもかも嘘ならばいいと思っていた
あの日のできごとも
すべて偽りの記憶ならばよかった…
告げられた言葉も
僕には聞こえなかった
いや
聞かなかった
現実を拒みたかった…
君の死を
信じる勇気がなかった…
現実から逃げた
永遠とも思えた時を
僕は独り孤独に生きた
もうこの世界に関わりたくなかった
偽りの世界を
望んだ…
時の間に
光を見た
失ったはずの
希望を見つけた
いつかまた
逃げ出したくなる日が来るかもしれない
だけど今は
信じたい
この温もりを
信じたい
最後にもう一度
この世界を信じてみよう
今はただ
素直に君だけを見ていたい…