詩人:麗華塵
「私は涙を流したら死んでしまうから…決して悲しい恋をしてはいけない
たとえどんな手を使っても貴方を…」
私の心は汚く朽ち果て
その涙さえ枯れ果てて
どんな夢よりも
どんなモノよりも
ただ貴方が愛しくて
今日も一人
大海の中心で
悲鳴で彩られた
愛の歌を歌います
私の口ずさむメロディは
海を荒らし
多くの命を奪うでしょう
貴方のために歌った歌は
何曲目になるでしょう
それでもたった一曲も
貴方に届いてはいないのでしょう
私の心は汚く朽ち果て
その涙さえ枯れ果てて
どんな夢よりも
どんなモノよりも
ただ貴方が愛しくて
風の噂で聴きました
貴方は明日
私の住む海にいらっしゃるのですよね
とっておきのラブソング
貴方の為に奏でます
「決して相成れぬ間なら、いっそ貴方を亡きものにして、ただ私だけの人になって下さい…」
貴方のその澄んだ瞳
忘れた時はありません
貴方のその笑顔
忘れた時はありません
今、貴方の時を止め
ただ…私のモノに…
「………」
声がでなくて…
声がでなくて…
声がでなくて!!
貴方を亡くしたい衝動に駆られる度
出てくるのは涙ばかり
幾度も歌った恋の歌
決して忘れたわけではないのに!!
私の心は汚く朽ち果て?(それでも心はざわめく)
その涙さえ枯れ果てて?(それでも涙は止まらない)
どんな夢よりも
どんなモノよりも
ただ貴方が愛しくて
ただ貴方が愛しくて…
崩れゆく視界の中
船の上の貴方の笑顔を見ながら
「貴方のそれを奪わなくて良かった」
本当に私は貴方を愛していたんですね…