詩人:アルバトロス
ガムをね
吐き出すタイミング
逃してしまって
ずっと口ん中
味はもちろん
香りもしない
もう固くなって
心なしか小さくなったかな?
ガムをね
吐き出すって
意外と難しいかも
ずっと悩んでる
別にね
忘れていたわけではない
いつ吐き出すかいつ吐き出すか
ずっと考えてた
ガムのことは
気にしすぎない程度に
気にしているし
忘れてないよ
あ、今ミントの香りがしたような?
ずっと前から
噛むのも疲れて
口ん中を転がしてる
ガムは丸くなっている
もう何だかずっとさ
居て良いよガム
僕の口ん中にさぁ
消えて無くなるまで
呑み込んじゃったら
ごめん
くしゃみで飛ばしたら
ごめん
ガムをね
吐き出せずにいる
タイミングを逃してしまって
ガムは僕の唾液に浸っている