詩人:どるとる
僕らの存在は
まるで蚊の鳴くようなもの
夏になれば
暑いように
冬になれば
寒いように
当然至極の摂理だ
ちっぽけな体でも大きな夢を持っている
握りつぶされ 終わる蚊の命にさえもあたたかい血が巡るようにそこには地位や名誉などなく ただ誰かが勝手に決めた出来合いのルールがまかり通るだけ
僕らの存在は
例えばふいに吹く風のようなもの
特に意味はないものの生きるからには何がしかの意義を我が身に背負わせたい
蚊が鳴くように
たわいのないこと
風が吹くように
くだらないこと
それでも本当の幸せはそんな風景の中にあるもの
蚊も風も同じ魂
違いなどあるものか
人も獣も同じ重さ
差違などあるものか。