詩人:どるとる
人間にとって一番大切なものって何だろう
地位や名誉かい?
そんなもの要らない
僕が欲しいものは形のない優しさやぬくもりだよ
我先にと椅子を取り合う 大人たちの群れの中
それを見つめる子供たちの欺けない瞳に映るのはこんな世の中の光と影
幸せになりたいよ
人ごみの中叫んだ
賢くなりたいよ
見返りなど気にせずに誰にでもやさしい人間でありたい
人を好きになろうとすればするほど
人の嫌な部分が垣間見えてきて人が逆にね人が嫌いになってしまう
人を知れば知るほどに
人の狡さや過ちが同時に見えてくる
それでも人を好きでいたくて
それでも人を愛していたくて
僕は人と肩を並べて 人ごみの中 望んで立ち尽くして何かを信じていたくて誰かに今日も救われながら時に傷つけられながら忙しない日々を暮らす
望んだこと全て叶うわけじゃないけど
他人に自分の言い分を押しつけてしまいがちだけど
目をつむったまま
相手の心を読む事
誰かの痛みに気づける事
誰かの悲しみを察する事
ひとりで生きていると思い上がる僕らじゃわからない
これは壮大な心理戦だ
魂を燃やす 果てしないゲーム
勝ち負けは問題じゃない
人間が人間として生きるためのゲームさ
勝ち取った椅子は
なんの価値もない
ただの椅子だ
目には見えなくても価値のある幸せが
たくさんあるのにね
僕らの目はあまりに
節穴すぎたんだね
ごらん、多くを望みすぎたから こんなに散らかった未来さ。