詩人:遥 カズナ
海の釣り場で
風が吹きすさぶ日は
容赦なんてない
なおさら
人なんざ
いまさら
俺は
海が好きでしかたがない
抗えないないほどに
きっかけが
何処かの誰かのせいかは
分らないけれど
じゅんぐりと
分かっていくのだけは
独りよがりにすら
したくない
意味がわからない
そうだね、けれど
意味がわからない事ばかりじゃないか
理解されないので十分
だってだれのものにも
なりたくないし
だれもほしがりは
しないだろうし
突き離すつもりはないけど
のぼせあがりたくも
ないんだ
釣り場に来たけど
ちょうど、ほら
あの今日の風に吹きすさぶ
厄介な波しぶきのように
しかたのない
有り様でいい