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[175996] 光と影

詩人:どるとる


いつか この場所に
種から芽を出した
花のように
僕らは咲いたんだ

そしてやがて 時が来れば誰もがみんな枯れてゆく

名も知らぬ花の名前はなんだろうか
愛しい人の名前さえも思い出せないよこの身が滅びたら

ああ くたばっても腐るほどあふれる人の中に僕は今日も探してる 希望って光を

終わりのない闇に
いつかのみこまれてしまうまえに途方もない光をこの身に感じていたい
どうせいつか
僕らは暗闇にのみこまれて
あの空の上にも行けず冷たい土の中に埋もれる
だからだから生きて生きる悲しみさえも抱きしめて 歩いて行きたい

新聞の片隅に 載ってる誰かの死 親たちは嘆き悲しみ それでも娘や息子の死の理由を知らないまま
ただ真っ白な涙流す

美しいきれいごとが体よく並べられたこの世界 大人は大人らしく 子供は子供らしく 決まりきった概念拭えずに 型にはまった生き方つらぬくのか
僕らは

どうせいつかこの身も心も刻んだ記憶も全て 跡形もなく消え去る運命ならば
光と影まとって 理由のない今日を抱きしめて 理由もなく誰かを愛し 理由もなく誰かを守り 僕は見えざる大きな希望をこの胸に感じながら
歩いて行きたい

だからだから生きて生きる悲しみさえも抱きしめて歩いて行きたい。

2012/04/29 (Sun)
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