詩人:遥 カズナ
自分なんてものは
最初から
いないのかもしれないし
いる事に
気がついたときにだけ
いるのだとしたならば
なにか思う理由が
あるだろうか
例えば
例えばが
例えようのない
どこにも似通うような
もののない
ありえるとか
ありえないとか
始まりすら
最初からなくて
そもそも
自分そのものこそが
言い訳でしかないのなら
何者にも例えられない
それぞれが
それぞれにきっと
神なのだろう
それらは
そうであって
そうでなくてはならず
そうでもなくてもならず
そうなのかもしれなく
そうなのだろうし
そうでいい
そもそもそれを
誰がいる
どこにもいないのなら