|
詩人:剛田奇作
とりあえず
角はない、と、思う
眼を凝らせば凝らすだけ
違った色が見える
多分
ベースは真っ白、
中間は真っ黒
表面はモヤのような感じだ
それは デキアガッたばかりの瞬間ようで
既に、欠けている
芯は熱いが、表面は少しひんやりしている
手をかざすとほんのり暖かくなる
これで
完成なのだが
生まれた時にもう壊れていた
というか
元々は色んな物が混ざり合ってできている
悲しさが少し
残りは優しさと
無垢な期待
ただ、たゆとうものだ
私たちの心の隙間に住みついては引っ越し
もう一万年になる
でも自分は 3才だと言っている
呼吸をしないと死んでしまう
彼にとっての呼吸は
遊ぶことだ
だから今もずっと
遊び続けている
存在することが 遊びなのだ
彼にとっての遊びとは
彼が彼であること
あり続けること
あり続けることは 消えることより 難しい
と、言って
遊んでいる
彼はただ
もにゃもにゃとしている
もにゃもにゃと
在りつづけて、居る