詩人:どるとる
大好きな場所
大好きな人
ありふれている
なんて素敵なんだろう
当たり前な幸せ
気づかないとわからない
テーブルの上の質素な食事もみんなで食べればごちそうだ
特別なものなんて何ひとつないけれど
君がいて 僕がいる
ただそれだけで
もうそれだけで
いいんだよ
地球がまわる 今日もまわる
僕らの頭の上で
誰のためでもなく まわる
青い地球はまわる
悲しいことも
嬉しいことも
皆に等しいものだけど
ふつうがいちばんさ
川面をただよう木の葉
流れに逆らうこともなく
時に身をまかせてる
僕も風のようにただまっすぐにありのまま
誰かを愛したい
誰かに愛されたい
当たり前に
地球がまわる 僕らがどんなに悲しみにさらされても
地球はまわる すべての人の営みに寄り添うように
緑の地球はまわる
「そんなことは当たり前だ」とか「願わずとも不屈であれ」
そんな曲がった姿勢で生きるのは悲しいよ
だから、
まわる地球の真ん中で 僕らはただお互いに歩み寄り
小さな小さな命をふるわせながら 生きる
手をつないでいる
肩を並べて歩いてる
そして泣いて笑って
今日も暮れていく空の下で地球の中から
世界を見渡している
愛という 世界を
夢という 世界を
君という 世界を
まわる地球の片隅で
ただそっと 静かに
僕をつづけてる。