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[5605] 黒猫が鳴いて

詩人:美兎

寒くなってきたね。
日が短くなったね。 それでも僕は一緒に居たいよ、お豆腐屋さんのラッパを聞いても。風が強いね。
もう日が沈むね。
それでも君と一緒に居たいよ、街のチャイムが時間を告げても。
でも、ね、
もう帰ろうね。
どこかで猫が鳴いているしね。
君の帰る時間だよ。
送らせてくれない君だから、角を曲がるまで見ているよ。
だから、さあもう帰ろうね。
風邪をひいてしまうから。
「またね。」と言う言葉だけが、僕に力をくれるから、
その、角でまた振り返って、「また今度ね。」と笑えるように。

2003/11/07 (Fri)
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