詩人:くじら
平べったい憂鬱と今日の残り
ポケットには潰す時間と退屈
空に浮かぶ弓張り月は
雲のベッドで眠りにつき
うわの空を泳ぐ僕は
冷たい風でその目を覚ます
尖った「臆病」が
血液に混ざって
僕の身体をかけ巡り
チクチク痛む心が赤く腫れる
我慢して笑ったぶん
ため息で帳尻合わせ
誰かの優しさも
上手く受け取れなかった
なんとなく落ち込んで過ごす
たいした悩みも持ってないのに
いつまで続くのかな?
今日がこんなだから
笑って過ごす明日なんて
とても想像なんかできなくて
ボリュームを上げても
雑音にかき消されてく
それでも懲りずに
同じ唄を何度も口ずさむ
世界の表と裏では
喜びと哀しみのスパイラル
上昇気流と下降気流に乗って
新しい悩みの種がばら蒔かれる
世界の余白に
ちゃんと循環してるのかな?
僕らの幸せは
希望の成れの果ての
「諦め」が地に膝をつく
でも何かをまだ期待している
そんな今日と明日の狭間で
昨日の続きの夢を見てる
言いたいことも
伝えたいことも
味のなくなったガムみたいに
いつまでも口の中に残ったまま
ポッカリ空いた僕の心に
ピッタリはまる君の存在
足りないものはわかってる
それが埋まる心地よさも
蒔かれた種を僕は育てている
心の隙間に
「悩み」の花を咲かせよう
色とりどりの難問題
空白よりはずっといいから
悩んで解決して
見つけてゆく次の景色
次のステップへ
悪あがきでもいい
この狭間から
ドロップアウトして
君の空白を埋める存在に
僕はなりたい