詩人:朱雀
光差し添う 日照雨(そばえ)受け孕む息吹に 背を伸ばし明日を手繰りて ときめきを抱(いだ)く童(わらし)が 虹を吐く透ける視線は 横豎(おうじゅ)翔けまだ見ぬ感喜 兆し生み見継ぐえのこは うらうらと夢に蕩(つたよ)う 草の原現未(げんみ)に架かる天弓が調べ奏でて 七色の彩り添える萌蘖(ひこばえ)は彼岸に金の実を結ぶ穂波の先に懐裡のせ細鳴(さなり)と揺れる幸魂(さちみたま)心足る日の面影に嫁ぐ狐の置き土産