詩人:梅宮 蛍
ねぇ マチルダ
きみの笑顔が 今日の日を鮮やかに 染め替えるよ
白く濁った目は総ての景色をぼやかしてしまうけど
きみが笑ってくれる日は
なんだかくっきりとして見えたんだ
ねぇ マチルダ
きみの笑顔が 世界を鮮やかに 包み込むよ
悲しい事ばかりが耳に飛び込んでくる インターネットも 現実も
きみが笑ってくれる日は
距離を置いて息をつけたんだ
僕達は こんな時代に生まれたね
とても便利で とても豊かで きっととても恵まれてる そんな時代
知らないままではいられなくて たくさんのものを持て余して 疲れ切った そんな時代
ねぇ マチルダ
僕は今でも きみを探して時々泣くよ
街角に 道の向こうに 街路樹の影に
見慣れたワンピースが見えた気がして
走って近づくけど誰もいないんだ
ねぇ マチルダ
きみの笑顔が 僕の時間を鮮やかに 止めてしまったよ
ねぇ マチルダ
悲しいニュースは 今も流れてる
ねぇ マチルダ
ねぇ マチルダ
愛してたよ