詩人:ぴるぴる
あの日
教会で誓いをたてた
二人は一緒なのだと
死ぬまでお互いを
愛し合うのだと
そして
交わされた指輪交換
その指輪が何よりもの
証だった
母が永久の旅に出てから
父は指輪を外した
「大切な物だから」
そう言って父は指輪を
証を金庫に終った
でも
私には
指輪を大切にするというより
証を忘れてしまいたいよう
母がイタことを
忘れてしまいたいみたい
物を終うことで
心の想い出にも
鍵をかけているよう
そう見える
「ねぇお父さん」
「お母さんのこと忘れたいの?」
「ねぇお父さん」
「どうして何もかも終っちゃうの?」
「ねぇお父さん」
「そのうち私たちのことも終ってしまうの?」
「ねぇお父さん」