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甘味亭 真朱麻呂の部屋  〜 「心に浮かんだ情景」への投 票 〜


[142744] 心に浮かんだ情景

詩人:甘味亭 真朱麻呂


悲しくって
楽しくって
いい日だったって
ただそれだけで1日は暮れてゆく
影も残さないままで

落ち込んで
涙流して
今日はイヤな日だったって
ふてくされてもまた僕は繰り返す
今日と同じような日を

この1日の中で
積み重ねた瞬間
それは僕の中で
いつまでも
いつまででも
生き続けてるから

思い出すたびに
頭の中 花が咲く

楽しくなくても
嬉しくない日も
笑顔を持っていこう
いつでも笑えるように
ほら些細な瞬間に笑顔は君を救うだろ

いい日も悪い日も
結局はもうそれきりの出逢い もう会えない1日や瞬間だから
会ったばかりでもうサヨナラ

会話もしてない
言葉なんか交わせない
でも1日 生ききったことが会話のようなものだから

1日に言ってみよう
一回でも
今日は楽しかったと
遊んでくれてありがとう

人付き合いの要領で僕らは夕暮れの向こう消えていく今日につぶやくんだ
喧嘩もしたけどありがとう
また会いたいけど
会えないけど
明日になったら
また違う顔の君だけど心に浮かんだあの情景はいつまでも忘れないから
君もおぼえていてね

空はやがて夕闇に包まれて
日の長い夏でさえももう暗くなって
僕はついにこらえてた涙が溢れて

さんざん喧嘩もしたけど今日とはいい仲になれたよ

ありがとう 愛してるよ
もう会えなくても
もう暮らせなくても
それは永久に
変わらないからね

僕は 今 空に叫ぶ
心の中で 誰にも聞こえないように…

ビルの最上階に駆け上り涙でにじんだ空を仰ぎ見て 大きく手を振った

忘れようとしたって夕陽が落ちるあの瞬間を目に焼き付けたから忘れられない

そんな馬鹿らしい事に全てをかけたいんだ
そして僕の顔にも涙が咲かせた花が一輪風にゆれる。

2009/04/26 (Sun)
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