詩人:甘味亭 真朱麻呂
たとえるなら
たとえるなら
今日は夕暮れの赤い色みたいな日だったよ
いつもとなんにも変わらない悲しくてうれしい日でした
でもねでもね
ひとつだけ美しい気持ちに気づいた
それだけで今日はカンペキ生きた意味がそこで果たされる
生きるだけでこの世は表彰ものなのになぜか生きているだけじゃあたりまえとしかならない
今日を生きる辛さや苦しみをみんなわかりすぎているから
自分のことに精一杯で他人の心配なんかしていられないのかな
今日は暮色だったよ
とても綺麗な夕暮れが僕の心を内部から一日中包んでいた
あたたかな春の日
もうすぐで来る夏の暑ささえ感じさせぬほど
おだやかな春の日
「嵐のまえの静けさ」
なんて言葉は無視して
僕はかまわず今日を喜ぶ
今日を生きれたことを幸せに思えることがすでに恵まれている
そんな春のある日
いつにもまして
暮色だったよ
素敵な素敵な日だったよ
なにがとは言えないけど素敵な日だったんだよ。