詩人:甘味亭 真朱麻呂
トレイン トレイン
今も僕らを乗せながら変わらないスピードで時のレールを走る
悲しみ 喜び 同乗させながら
今日という駅でいったん列車は止まるよ
けれど今日が終わればまた走り出す列車
夢の中でも夜の間中走る列車
目覚めるころには明日に着いてるから不思議さ
心も躍るよ
トレイン トレイン
誰彼かまわず乗せながら
列車はスピードをそのままに走りつづける
昨日と同じ悲しさを
昨日と同じ喜びを
そこに描きながら
トレイン
トレイン
青空の下
雨雲の下
いつでも 走る
走らない日はない
生きているみんなのために明日を届ける
明日へとはこぶ
いやがられてもね
それが仕事なのさ
だから走るんだ
列車はやがて終着駅に着くから
人生も終わるよ
その時は その時こそは
もう明日は来ないから
そこで列車にはサヨナラ
もう乗ることはない
でも乗り合わせがある時は生まれ変われるかな
その時はまた僕を乗せて よろしくね
今はまだその時は来ないけどいつか来るから かならず来てしまうから
いつとはわからないけど伝えておくよ
顔や姿は違うかもしれないけれど
僕のこと 忘れてなければお話などしたいなあ
ねえ ねえ 人生の列車よ 愛すべき時間よ
僕をまた迎え入れて
生と死の運命が廻る
扉をひらいて
扉をひらいて
トレインよ
もう一度
サヨナラトレイン
また会う日まで
たちつてトレイン
後、もう少しだけ
おつきあいしてください
あなたも僕もいつか死んでしまう
それでおしまいなんて悲しすぎるから
たとえその先がなくても続きをイメージするくらいゆるされるから ねえ 夢みさせてよ
第二の人生
終わりのない列車「地球号」 また生まれてくる新しい人を乗せて走る
僕の生きざまを刻みながら。