詩人:遥 カズナ
たまにより
ふつうくらいに
けがをする
こっちが優先だろうが
飛び出してきておきながら
ドライバーの顔を確かめようとすると
目も合わせようともせず
ゆきすぎる
俺もああしたりする
わかりきっていて
なににもなりきれず
さだかでない
どこにでもある
推し量られ
意図をそしられ
無分別の烙印に焼かれ
小手先が丸くなる
どんどんと どんどんと
かさぶたが
かってにはがれる
くりかえし くりかえし
幾年月、幾代も
男はどうにかして
家族を養ってきたからなのだろうから
釣りを休むと
なにかしら嫌になる
それは言葉にはどうにもできない
自然の理不尽さと対峙してきた
受け継がれてきた性なのだろう
行くだけさ