詩人:どるとる
今日死んだ人がいる
今日生まれた人もいるだろう
人の瞳に映る世界は誰にとっても同じなのに 違う人ってだけで同じ世界が違うように見えてしまうんだ
何かを おそれている
何かから逃げている
そんな心が また僕を暗闇に閉じ込める
無理に笑うことはないんだよ
泣きたければ泣けばいいんだよ
だけれど素直な心だけでは人とは交われない
世の中は今日も嘘ばかり
人は今日もごまかしてばかりさ
目に見えてわかる あの愛想笑いの向こう側には悲しい涙が隠れていることが
笑ってるようで笑えてない
笑うように泣いている
誰からも愛されたい
誰からも嫌われたくない
そのためだけに大人になるなら 悲しいだけだろう
なにからも縛られたくない
いつだって自由でありたい
そう思う大人だって嘘をつかずには 生きられない
あれは本当の姿じゃない
だけれど大人はみんな悲しみを隠しながら
悲しいときも笑ってすましてる
だけれど笑いながら泣いているんだ
嘘ばかりの大人の中
矛盾ばかりの街の中
ズームして垣間見る心の中は意外ときれいなんだろうな
嘘のない人はいない
嘘をつかない人はいない
大人は今日も嘘をついて 大人として一人前になる
だけれどその嘘は揺るがない明日を築くための嘘だ
嘘と大人と世の中と
似たり寄ったりだ
みんななんて
汚くて
どれもなんて
美しいんだろう
そこにはなんの嘘もなく間違いもない
ただ、誰かの努力や額に汗した日々があるだけ。