詩人:どるとる
何か間違ってる
何かがゆがんでる
僕の中の悪を
すくい出せ
いつか思い出して
やがて忘れかけて
時々若さを
言い訳に口をへの字に曲げる
そして夜が 口を開けて 僕らをのみこんで朝になるまで 夜に閉じこめられたまま
僕らは闇の中で息をする
息をひそめて 耳をすまして 瞼の裏に広げるんだ
例えば昨日のあの風景やずっとずっと遠い昔、出会ったようなあの人に
思い巡らせ たどり着く一番輝いていたようなあの頃の僕と今じゃ履けない靴や小さなシャツ
何か間違ってた
何かを傷つけた
僕の中の悪は
まだ残っている
悪とはなんであるかなんて人それぞれだというけれど
正しいことや間違ってることは誰にとってもそんなに変わらない
だから目の前にいるのが誰であれ心を込めて向き合うよ
僕の中の悪や
あなたの中の悪に
そっと 呼びかけて
呟こう
僕も悪いしあなたも悪い
やけに食い違う世の中はいっそ 簡単に
ありがとう
ごめんなさい
それだけで
明日はすぐに
晴れ渡る
未来はすぐに
透き通る
その先にあるよ
僕らの希望。