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[50728] 無口のたね

詩人:ライカ

私は比較的 言葉の足りない類いの人間で


君と視線を交わす機会が減ったり


誤解と呼ばれる行き違いがあった時にも


「根底ではわかりあっているのだから」



自らのスタイルを変えてまで 多く会話などしなかったのです




そんな時 不安とゆう名の種がこぼれ


次の日には芽をだし


長い長い蔦でお互いを がんじがらめにしていくのを


私の一言で
断ち切ることができたのに

自尊心で その刃にカバーをしてしまっていたのでした


蔦は皮膚を喰い破り

内臓に根ざし

心臓を栄養に


きっとあと数週間で


哀しみ色の綺麗なきれいな
花を咲かすのでしょう


私の刃は
もう錆び付いて
画用紙もまともに切れやしない



泣き暮らすのです


これからは。


思い出を糧に
生きていくのです


これからは。



そんなことを思いながらも


錆びたナイフをポケットから手放せない...。







嗚呼。

2005/10/04 (Tue)
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