詩人:ライカ
私は比較的 言葉の足りない類いの人間で
君と視線を交わす機会が減ったり
誤解と呼ばれる行き違いがあった時にも
「根底ではわかりあっているのだから」
と
自らのスタイルを変えてまで 多く会話などしなかったのです
そんな時 不安とゆう名の種がこぼれ
次の日には芽をだし
長い長い蔦でお互いを がんじがらめにしていくのを
私の一言で
断ち切ることができたのに
自尊心で その刃にカバーをしてしまっていたのでした
蔦は皮膚を喰い破り
内臓に根ざし
心臓を栄養に
きっとあと数週間で
哀しみ色の綺麗なきれいな
花を咲かすのでしょう
私の刃は
もう錆び付いて
画用紙もまともに切れやしない
泣き暮らすのです
これからは。
思い出を糧に
生きていくのです
これからは。
そんなことを思いながらも
錆びたナイフをポケットから手放せない...。
嗚呼。