詩人:もとり
再生ボタンを手にとる記憶というのは完全な器じゃないのだろう曖昧にして偽りに塗り替える何回も再生し続けたからビデオテープは擦りきれて言葉はおろか顔すら思い出せずにそれでも爪を折られてるから忘れられないままでこう思い返して居ても 貴方の中では過去のことだしきっと私の中でも過去のことなんだろうビデオテープを止めて結局分かったのは笑って居ても不安をかかえて涙してたと言うこと貴方を失ってから誰と居ても 何をしてても