詩人:山崎 登重雄
時間だろう?
やっちゃってもいいかな?
不敵な物音と同時に
奴らは目を覚ますんだ
一晩中がまんしたんだ
熱くなるぜ!
早炊きの炊飯器は
もう息を荒げている
目を回すなよ
泡吹いても知らないぜ!
洗濯機は水をかぶり
激しくツイストを踊る
レンジが皮肉たっぷりに
ジョンのイントロを流せば
まるいテレビからは
四角い七時のニュース
いつもなら今が真夜中さ
でも今朝は奴らを紹介したくて
でも途端に息をひそめやがる
照れてるのかと思いきや
一度に紹介したから
ブレーカーが落ちたらしい
一階は地獄で
二階は天国さ
下の奴らを救いもせずに
俺は煙を吐いて詩ってるんだから