詩人:緋子
また、「変わりたい」が暴れ始める。
うまくいかないことばっかりや、
不安が続くとき、現れる
じわじわと滲みだす「変わりたい」。
人の顔色窺って 「変わりたい」。
魅力的な人を前にして 「変わりたい」。
失敗ばかりの自分 「変わりたい」。
孤独を感じて 「変わりたい」
優しさに触れて 「変わりたい」
強くありたくて 意味が欲しくて 自分が欲しくて
じわじわ じわじわと
溢れだす
ひとりは嫌だよ
だけど、弱い自分でいるのも嫌
足場がとても脆くて崩れそう
どうか、ここにいること、誰か気づいて?
自転車で 川に飛び込む
大声で 意味のない言葉を叫ぶ
突然飛び出す 変な歌
予想もしない瞬間にまた、爆発する
私の中の「変わりたい」。
何の意味があるのと問われても分からないよ。
ただ、ものすごく、今すぐに、何が何でも、お願いだから。
どうにかする瞬間をつかみ取り、その一瞬で転身してしまいたいと思う。