詩人:甘味亭 真朱麻呂
光を目指し闇を切り抜け走りつづける旅人は本当は笑顔だけで生きたいという願いを胸に閉じ込めて
たどり着く場所にわずかな希望信じそれでも歩き続ける事が正義なんだと無理に笑って
誰も自信だけで明日に向かうわけじゃないさと去りゆく背中が小さく見える
本当、毎日笑っちゃうほど参っちゃうほど笑えない毎日で
トランプを横に広げるようにどこまでも続く変わり映えのない日々が愛しくて同じだけ憎くてもうおかしくなりそう
正しさのあり方さえなんだかいいかげんに思えるから
光と影の狭間で揺れ動く心が今にも闇にのまれてしまいそうな自分を無理やり現世にとどまらせたまま 泣かせておいて笑わせておいてやがては鬼の顔で僕を迎えに来る
だから信じられないんだ
明日への光 捨てられないんだけど
なんだか まだ 僕には可能性というようなものが光っているような気がして
胸に手を当てて探しているのは誰よりも自分を愛せる気持ち
長い長い旅だ 今もまだ終わらないんだから
まだ始まったばかりだから
明日もまた僕は旅人
孤独な風に吹かれながら自分という存在の意味を探しているのさ
ほら僕の事を夢から引きずり出すように目覚めさせる朝陽が今日はやさしく僕を照らす
少しだけの安らぎの休日
明日への光がちょっとだけ強まり希望に近づいた
そんな気がする。