詩人:どるとる
君を見ているよ この窓から
誰かが誰かを見ているよ
心配するように訝しむように
瞳に映る人の流れ雲の流れ そして日々の流れ
レコードが回る部屋
ご無沙汰とベルを鳴らすあの人とテーブルを囲み
スローモーションで費やしてゆく時間
僕らは気にせず目の前のご馳走を食べるのに夢中さ
なんのことはない
窓の外は青い空
眩しい陽射しが
アスファルトを熱する
出かける気すらしないけれど
こんな日もいいね
いつの間にかなくなっていたご馳走が過ぎる時間のはかなさを教えるけれど
僕は泣くどころか笑ってた。