詩人:甘味亭 真朱麻呂
真実はうそつきの奴の都合のいい言い訳に過ぎない
みんな本当の事ばかりいう正直者ならそんな醜さもない世界で笑ってられるね いつも
世の中の掃除だという名目で人を殺めたとしてもあとにはただ悲しい傷跡が記憶に残るだけさ
うそつきだらけの街
みんなうそばかりついている
そう思わなきゃだまされるような世界にいつからなったんだろう
悲しいほど用心するほかない身だから
傷だらけの花は綺麗なほどの笑顔で己の真実を隠し欺く
自分は誰よりも正直者だと誰かに伝えても真実は闇の中
その向こうをのぞけはしない
推論は推論
真実とは程遠い
所詮 探偵の言葉は世間でまかり通る正義は偽りとエゴの混ざり合った汚れた真実
仮面で顔を隠したピエロのきれいごとまたは御託
みんなが信じる真実は残酷なほどの悲しみでねじ曲げられた真実の変わり果てた姿
傷だらけの心にそっと咲いた花です
今夜も月の綺麗さを疑い 決してその向こうに思惑があるとどこかで学ぶ
目に見えるだけの真実はあまりにも綺麗すぎて疑う気持ちさえ忘れてしまう
喜びはいちばんの毒だという事すら忘れてしまう
限りなく真実に近い偽りだって事
フィルター越しに知ったあとで顔をゆがませる
見まがえる真実 これは果たして真実なのであろうか否か
愛する人の完璧な笑顔さえ平気な顔で疑ってみせる 悲しい現実。